子どもの近視進行抑制治療について
近視とは
近視は5歳頃から始まり、8~13歳頃に最も進みやすく、20代後半頃まで進行することがあります。
本来は網膜の上で合うはずのピントが手前で合ってしまうため、遠くがぼやけて見える状態です。
近視はどのくらい多いのでしょうか?
近年、子どもの近視は急速に増えています。
- 小学生の約77%、中学生の約95%に**-0.5D~-6.0D**までの近視があると報告されています。
- 小学生の約4%、中学生の約11%は**-6.0Dを超える強度近視**とされています。
強度近視になると、将来、網膜剥離・緑内障・近視性黄斑症などの眼疾患のリスクが高まることが知られています。
なぜ近視になるのでしょうか?
近視は、遺伝的要因に加え、生活環境も大きく影響します。
近視進行のリスクとして
- 屋外活動が少ない
- スマートフォンやタブレット、読書など近くを見る時間が長い
ことが知られています。
ご家庭でできる近視予防
近視は一度進行すると元に戻すことはできません。
そのため、「進行をできるだけ遅らせること」が現在の治療の中心となります。
日本眼科学会では次の生活習慣を推奨しています。
- 本や画面は30cm以上離して見る
- 30分近くを見たら20秒程度遠くを見る
- 1日2時間程度の屋外活動
当院で行っている近視進行抑制治療

お子さまの年齢や生活スタイルに合わせて、複数の治療方法をご提案しています。
① リジュセア®ミニ点眼(低濃度アトロピン点眼)(選定療養)
毎日就寝前に点眼する治療です。
国内で承認された低濃度アトロピン点眼薬で、近視進行を約30~40%抑制することが期待されています。
対象
- 5歳頃から
このようなお子さまにおすすめ
- 点眼ができる
- コンタクトレンズはまだ早い
- まず近視抑制治療を始めたい
② ミヨスマート(近視進行抑制眼鏡)
特殊なレンズ設計により、近視進行を抑えることを目的とした眼鏡です。
約60%の近視進行抑制効果が報告されています。
対象
- 6歳頃から
このようなお子さまにおすすめ
- 普段から眼鏡を使用している
- コンタクトレンズを希望しない
- 日常的に眼鏡を装用できる
③ マイサイト®ワンデー(近視進行抑制コンタクトレンズ)
近視進行抑制効果を持つ1日使い捨てソフトコンタクトレンズです。
約59%の近視進行抑制効果が報告されています。
対象
- 8~12歳頃から(装用可能なお子さま)
このようなお子さまにおすすめ
- スポーツをしている
- コンタクトレンズを安全に使用できる
- 裸眼に近い生活を送りたい
近視進行抑制治療について
どの治療も近視を治す治療ではなく、近視の進行を遅らせる治療です。
効果には個人差がありますが、早い時期から治療を開始することで、将来の強度近視を予防できる可能性があります。
例えば、5歳で-1.0Dの近視が18歳で-9.0Dまで進行すると仮定した場合、50%の進行抑制効果が得られると約-5.0Dに抑えられる計算となります。
※当院ではオルソケラトロジーの取り扱いはありません。
現在の近視の見えにくさに対する治療
近視そのものを改善することはできませんが、眼鏡やコンタクトレンズによる視力矯正を行います。
当院では
- 眼鏡処方
- コンタクトレンズ処方
- 各種コンタクトレンズ販売(社会通念上妥当な価格)
を行っています。
(一部メーカーを除き、各メーカー製品を取り扱っています。)
眼鏡は処方箋をもとに眼鏡店で作製していただきます。
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