眼瞼けいれんについて

・症状

眼瞼けいれんは、まばたきがうまくできなくなる疾患で、以下のような症状を伴います。

  • まぶしさ(羞明)
  • 目の周囲の違和感・痛み
  • 目の乾燥感(ドライアイ)
  • 無意識にまぶたが閉じてしまう(けいれん)

また、感覚過敏が強く、光や風に対して過敏に反応することが多いです。さらに、抑うつ、不安、不眠などの精神症状を伴うことがあり、うつ病や自律神経失調症と誤診されることもあります


・原因

眼瞼けいれんの明確な原因は不明ですが、以下の要因が関与すると考えられています。

  • 脳の神経伝達異常(特に大脳基底核の機能異常)
  • 神経伝達物質(ドーパミン・GABA)のバランス異常
  • 抗精神病薬・向精神薬の影響(薬剤性ジストニア)
  • ドライアイや眼精疲労による二次的な要因

加齢とともに発症リスクが高まり、中高年の女性に多いとされています。


・治療

現在のところ、根本的な治療法は確立されていませんが、対症療法を行うことで症状の軽減が期待できます。

  1. ボトックス治療(ボツリヌス毒素A注射)
    • 眼の周囲の筋肉(眼輪筋)にボツリヌス毒素Aを注射し、過剰な筋収縮を抑制。
    • 効果は約3~4か月持続し、定期的な注射が必要。
  2. 点眼治療(ドライアイ・眼精疲労の合併時)
  3. 生活習慣の改善
    • ストレス管理、十分な睡眠